6/29第二作小説「千に咲く」水月あす薫(みずきあすか)
詳細はリンクしている「ルナーズファウンテン」でどうぞ。
 
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【2017.03.17 Friday 】 author : スポンサードリンク
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愛の糸 #43 玲王・愛の糸(れお・あいのいと)
JUGEMテーマ:恋愛小説


はじめから読まれる方は こちらから


卒業式当日は、義母の祥乃も上京してきた。
拓真は、祥乃に会わせたい人がいると言い、さらに会った時に何も言わずに座っていて欲しいと頼んだ。
拓真はあらかじめ、義母が出てくる事を佳苗に隠して、卒業で仕事も辞めるので、会って欲しいと頼んでいたのだ。



かくして佳苗がやって来た。
佳苗はかなり驚いている様子だったが、祥乃は拓真に言われたとおり、挨拶の後は黙って座っていた。


佳苗はお決まりのお祝いをのべると、あとは軽い世間話をした。
そして、食事をすませると、そそくさと帰ろうとした。
拓真は佳苗の帰り際、祥乃を残して佳苗を店の出口まで送り、さらにまた会ってくれるよう頼んだ。
佳苗は困ったように、ため息を何度かついて、ようやく約束してくれた。





 「どう?彼女。」

席に戻った拓真は、祥乃の顔色を伺いながら、そう聞いた。


 「拓真が選んだ人なら、義母さんは誰でもいいわ。
 結婚するつもりなの?」

「いや、まだ付き合ってもいない。」

さすがの祥乃も、あきれて物が言えないという顔をした。


拓真は佳苗と会った時から、義父が亡くなって東京に帰った時の出来事、今までの事を祥乃に話した。



 「で、その晩は、あったの?」

祥乃は身を乗り出して興味津々のまなざしを拓真に向けた。


 「そういうこと、普通聞く?」

「だって、大事な事じゃない。
それに、私は母親であり、父親のかわりでもある訳だし、聞きずらい事も聞かないとね。」


 「・・・それはいいとして、彼女と付き合って、いずれ結婚したいんだ。」

祥乃は拓真の眼をじっと見つめた。

「覚悟はあるの?」

拓真の眼が泳いだ。


「佳苗さんの過去を丸ごと引き受ける覚悟はあるの?
 佳苗さんは、簡単には付き合うことも結婚も承諾しないわね。
それだけ重い過去を背負ってるのよ。
今も、会えない自分の子供が生きて、どこかで育っている。
それを忘れられるはずがない。
それに、いつかその子供と再会する時が来るかもしれない。
その時その子をきちんと受け入れられる器が、拓真にあるの?」


 「そ・・・それは・・・。」

「よ〜く考えなさい。
そして、それでも佳苗さんが良いなら、お義母さんは反対しない。
拓真の、自分の意志で決めなさい。」



ありがとうございました
いつも ランキングご協力 ありがとうございます

【2009.10.16 Friday 18:58】 author : sirius08
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【2017.03.17 Friday 18:58】 author : スポンサードリンク
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